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知事に56万円の支払いを命じる


オンブズパーソン VOL.59
■発行日/2008.7.27 HPアドレス www.ombuds.gr.jp 例会開催 偶数月第1日曜午後(原則)
●編集・発行/NPO法人市民オンブズ富山 〒930-0074富山市堀端町1-12 富山中央法律事務所内 (076)423-2466 FAX423-0699  【年会費3000円】振込先 / 郵便振替00770-6-9841

- ト ピ ッ ク ス -
知事に支払い命じる!
     富山地裁判決  
        上海線高額宿泊費住訴

 
 6月18日富山地裁は、当オンブズが富山県知事に対し、上海便就航記念訪問事業で,知事・県職員が旅費条例で定める金額を大幅に超える1泊5万円(知事。職員は3万円)の宿泊費を支出したことは違法等として,上限額を超える金額の支出を許した石井知事に富山県に返還するよう請求すべきだとした住民訴訟で,我々の主張を認め,56万円の返還を請求せよ,とする判決を言い渡しました。
 判決は、本件の争点について、適法とする県側の主張に対して次のような判断を示しました。
(知事側)条例を超える宿泊費の支出は県ではなく, 上海便を育て発展させる会が県からの委託料の範 囲内で実施したから問題はない。
(判決)会の委託事業の費用の98%が県の補助金 であること、事務は県職員が行っていることから、 県の事務と同視すべきであり、旅費条例の適用が あり,これを超える支出は違法である。
 しかし,これに対して石井知事は控訴をしました。
 報道によれば、石井知事は、控訴の理由として次のような言い訳をしているそうです。
 報道機関は知事の言い分をそのまま掲載していますが、次のような疑問があります。
「やましいことはしていない」→「やましい」か否 かは問題ではなく、条例で決めた金額を超える支
 出が違法とされているのであって、条例違反を「やましい」と感じない感性の方が問題。
「ぜいたくなホテルに泊まったという意識はない」→ 現実に一泊5万円の部屋に泊まっているのに。  5万円の支出をどう考えていたのでしょうか?
「中国側の推薦で決まった」
→ 同ホテルにはもっと安い部屋もある。いくら  推薦があっても「条例で決まっているので」  と断って安い部屋にするのが法令遵守の態度では?
「必要な場合には規定額を超える支出が許される」→ もちろん一般論としてはそうでしょうが、そのような手続は本件では取られていない。また、原審では,これは主張しないと明言していた。
・ 繰り返しますが、県財政が大変だとして職員の給与まで切り下げているのに、自分ら幹部が、こんな贅沢三昧宿泊をしている感覚が問題。
・ さらに、56万円の支出を争って、高額な弁護士費用をかけ(現在情報公開で調査中)、毎回幹部職員数名を法廷に派遣して職員給料も無駄遣いして、さらに金沢への出張費を出させるのでしょうか?

石油類随意契約違法判決を受けて滑川市に申し入れ 
5月26日名古屋高裁金沢支部は、富山市、滑川市、旧八尾町で行われている石油類の随意契約は,地方自治法に反して違法で、入札を実施している当該自治体内の県立高校の購入額との差額分の損害を被ったとして、各首長に損害賠償を請求することを求めた住民訴訟で、滑川市と旧八尾町については、
不適格者との契約であり、違法である、但し、以前
の富山地裁では適法と認める判決を出しているので、職員には過失はないから損害賠償の請求は認めない,富山市については法で認められた適格団体だから適法であるとし、いずれもオンブズの控訴を棄却しました。
 富山市分については上告受理申し立てをし、滑川市については違法と認められたので状態を改めるように、6月13日右のような申し入れをしました。

2008年6月13日
滑川市長 中屋 一博 様                   
         NPO法人市民オンブズ富山
           代表理事 青 島 明 生
 公正で効率的な石油類購入を
         求める要請書
 
貴職益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
 さて,ご存じの通り、貴市の随意契約の方法による石油類購入は違法であるとして,入札による場合との差額の支払いを求めるよう請求した,当会会員が原告の住民訴訟において,昨月26日に名古屋高等裁判所金沢支部は,このような購入方法は違法である,とする判決を言い渡し,この判決は,6月9日を経過して確定しました。
 この判決によって,貴市が行ってきた,「富山県石油業協同組合中新川支部滑川ブロック」なる者との間で随意契約の方法で石油類を購入することは違法であることが明確にされました。したがって,今後貴市がこのような行為を続けた場合には,同判決で,このような行為を阻止すべき指揮監督上の義務を負うとされた貴職は,故意により同義務を懈怠するものとして,これによって滑川市が被った損害を賠償すべき責任を負うこととなります。
 貴市では建設工事の談合事件があり,現在その改善の対応を行っておられますですが,今回の随意契約による石油類の購入も,中小企業保護を名目に,特定の業者に対して不正の利益を得させてきた点では談合と異なりません。貴市が石油類の購入について,このようなことを続けてきたことは,建設業者に,同様のうまみを追求しても許されるのではないかとの誤った感覚を持たせ,助長し,その結果談合が行われる背景となったのではないかとの推測も可能です。
 つきましては,今回判決で指摘された違法な行為は直ちに取り止められ,特定の業者を優遇するために,富山県の購入価格を大幅に上回る価格で購入し,貴重な市民の税金を無駄遣いすることのないような,公正で効率的な調達方法である一般競争入札による購入を実施されるよう要請します。

 投 稿       理事 松永定夫
県、古紙リサイクル契約問題で
   談合を容認・放置
     価格変更協議せず!
 山崎会計課長の説明
 
前号の投稿でも問題を指摘した,現在私が調査中の,杜撰(ずさん)な古紙リサイクルに関する契約について6月3日県相談窓口において県出納局総務会計課の山崎課長からの説明は、以下のとおりでした。
1.県庁舎の回収量は富山市の3倍の量で契約している。
2.県は上質紙週1回と新聞・雑誌月2回に対して富山市は月1回の回収と頻度に違いがある。それによって、県は回収の回数が増えているので人件費や運搬費などコスト面でアップしている。(業者からの聞き取りによるとのこと。)
3.県の契約は従前手数料を払って古紙を引き取ってもらう前提できたのに対して市は当初から売却を前提とした契約であった違いがある。
4.市の契約単価が県より高いことは認識しているが、契約の手続きや、調査結果から問題はなく、又、4月~5月の間、市場動向に変化はないから価格変更協議の必要性は今のところ考えていない。
 私は、上記の説明について1.を除いて、まったく理解できず受け入れることができませんでした。

 県出納局次長の発言
      「チョッと違いがある・・。」

 そこで後日、上司の出納局平野次長に面会を求めました。私が,山崎課長の古新聞の契約単価5円/Kgの根拠について「入札は手続的には適正に行われている、富山市の契約単価が12円/Kgと高いのとの違いは判らない。また、県は市の3倍の量を確保しているが県の場合は効率が下がる」との説明について納得出来ない旨説明し、これに対する見解を求めましたが、平野次長は、十分把握がされておらないようで、「チョッと・・」と応答されただけでした。これでは、県出納局次長としての見識が疑われます。これらは即ち、県庁全部局の体質や姿勢を象徴しているのではないかと思った次第です。
  古紙回収に係る県・市の契約は
   区域により業者棲み分け契約か

古紙契約に係る行政と経年独占契約疑惑の実態
★県庁舎の買取価格見積結果調書(雑誌、上質紙除く)
 H20年度採用業者・新聞紙(68,000Kg)
   (株)石橋   5.00円
 H20年度不採用業者
   (株)島田    4.00円 <=何故か?↓
   (株)シマダ  4.00円  
    イシモト(株) 3.50円   
☆富山市庁舎
 H20年度採用業者・新聞紙 
   (株)島田   12.00円=>どうして ↑
 H19年度採用業者・新聞紙 同じ業者なのに。
   (株)島田    7.00円 
 H18年度採用業者・新聞紙
   (株)島田    5.80円 
 H20年度採用業者
  いずれも新聞(チラシ含む)雑誌・ダン ボール
  ○富山市売却区分1(予定計1,167,742Kg)
   イシモト(株) 15.2円/Kg
  ○富山市売却区分2(予定計1,324,274Kg)
   イシモト(株) 15.2円/Kg
  ◎富山市売却区分3(予定計 595,125Kg)
   (株)木下    16.3円/Kg
  ○富山市売却区分4(予定計 822,967Kg)
   イシモト(株) 15.2円/Kg
  ○富山市売却区分5(予定計 666,434Kg)
   イシモト(株) 15.2円/Kg
      ◎(株)木下は県外から本年度新規参入
詳細は↓のブログからリンクの動画YouTube公開中。
http://blogs.yahoo.co.jp/sadao_ybb/39662230.html
 県出納局次長や会計課長など重責を担う立場の管理職が、この様な体たらくで範(はん)を示せない様なら、腐敗している出納局のみならず県庁全部局に対してメスを入れる必要が有ります。 
 尚、引き続き同官製談合状態が容認される場合は住民監査請求や告発など速やかに必要な措置を講じなければ成らないと考えます。          以上
(編集子コメント) 量が3倍になれば手間がかかるから,代金が3倍になるのはわかる。でも3倍も割高になる?「回収の回数が増えているので人件費や運搬費などコスト面でアップ」との業者の言い分を鵜呑みにして県民に説明する人が会計課長で富山県はダイジョーブ?


正義・怒りの内部告発                       

08年7月9日 電話で Y氏(実名)
  オンブズに伝えたいことがある。
 大分県の教育委員会が問題になっていますが、富山の教職員採用にも問題があると思う。
  自分も教育委員会へ電話をしたが、オンブズでも是非これをただすよう要請を出してほしい。
 (コメント)
   以前から、県内の公務員採用には、縁故、議員の口利きがあるとの噂があります。親が役所を退職したら子供が入れる権利ができるという噂も日常的で、県民なら誰でも知っていると言えます。
   八木教育長は、NHK全国版のインタビューに答えて(金品のやりとりが)「昔は別ですが、今はそんなことはないです」と、以前は行われていたことを認めていましたが,「今」というのはいつからのことか?今回の報道を見て改めたとしても「今はないです」と言えますが・・・。
   富山県の教職員は全国的に見ても優秀でやる気があると評価は高いのですが・・・。 
08年7月29日  封書で 匿名氏
   富山県における校長・教頭試験について
  毎秋,校長・教頭試験が行われているが,受験者の並び方が「勤務地別・年齢別・男女別」。整理の都合上と言うが,あまりにも作為的で,そこまでの必要性はあるのか?
  教育委員会への登用がエリートコースであることは間違いのない事実と思う。現場の教員には受験勉強対策の時間はないが,教委での業務は受験勉強に関係が深く,引き上げたい人間を能力の有無にかかわらず,教委に移動させる。
  新規採用試験に関する噂というか常識だが,1次試験さえ通れば2次試験はコネがまかりとおる。有能な人材が,「富山はコネがないと採用されない」と敬遠するそうだ。  よく調べて欲しい。
 (コメント)
   キター! という内容ですが,調べようがなくて・・・・。情報提供をお願いします。
08年5月27日  電話で 匿名氏
  情報提供というほどでもないのですが、越中チャレンジ検定を市役所の観光課では強制で受験しなければならない。その際の受験料が無料。税金の使い道、間違ってませんか?まずいのでは?
 (コメント)
   これは難しい! 富山の観光発展のために、観光課職員に検定合格のために経費をかけて講習会を開いても良いのではないかと思います。そうして、全員に受験を指示して、受験費用を出して、合格させてもいいのでは?
   私企業の場合でも、業務上必要な資格を従業員に取らせるために受験費用を出しても企業の経費として認めら
  れるように思えるのですが・・・。

  活 動 日 誌
5月
 25 オンブズパーソン58号発行
 26 石油類違法随意契約住民訴訟判決
6月
 13 滑川市に石油類違法随意契約解消を要請
 16 運営委員会
 18 上海便高額宿泊費住民訴訟勝訴判決
7月
 22 運営委員会

=今後の予定=
(会の予定) 変則日アリ、注意ください。
 8月10日(日)(変則)14時00分~ 例会
 8月18日(月)(原則)19時~ 運営委員会分
   何れも 富山中央法律事務所1階会議室

 次回の例会
 今回は偶数月第2日曜日の例外日の開催です。  県庁の古紙売却問題の住民監査請求の検討等内部告発に対する対応等を検討します。
 皆さんご参加をお願いいたします。
 8月10日(日)午後2時00分~
   富山中央法律事務所
     1階会議室
by ombudst02 | 2008-07-27 20:00 | オンブズパーソン59号
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